夫の手術から入院リハビリまでの総額は1億1千万円ほどになるそうだ。担当する医師が教えてくれた。アメリカの政府が加入してくれた保険会社が払ってくれる。神様は、やっぱりいるんだと思った。
手術を終えて1か月後、自宅に戻ってきた。杖をつきながら歩き、胸にはライフベルトを着けている。心拍数をこのライフベルトがネットで病院に送信する。心臓が止まった場合は、電気ショックを与えて心臓を動かす。ライフベルトの心拍数を察知する機械がずれると警報が鳴る。
自宅に帰って1週間経った日、夫の上司のセールスマネージャーから、書類が届いた。解雇通知だった。書類は、弁護士が用意したもので、解雇理由は、3つ。1、一緒に働いている人達に敵意を持って接し、職場環境を悪くした。2、会社のマネージメントの悪口をテナントに言いふらした。3、会社の設備を私用に使った。夫は、居住型ホテルのようなマンションのメインテナンスのスーパーをしている。
この書類の最後には、もし裁判に持ち込まなとサインしたならば、8週間分の給料と2か月このマンション滞在を与えるとあった。医者からは9月7日までは障害のため働くことはできないという診断書が出ている。アメリカでも、医者の診断書が出ている時に解雇は違法だ。しかも、この解雇を弁護士、家族、友人に話した場合は、この提示したお金は取り消され1週間後には出ていってもらうと書かれていた。
夫は、全く見に覚えがないこと、入院している間にこのことが仕組まれたことに大きなショックを受けた。なぜ、周りや弁護士に相談するなと勝手に決めて生死を彷徨った人に最後通牒を渡したのか?
友人、弁護士、2人のテナントに相談した。闘うべきだと勧められた。このコロナ禍で、病人を放り出そうとする悪魔の諸行と弁護士が書いた英文など理解できるはずがないと見込んで平気で違法行為をするアメリカ人を許すことができない。
私は、エジプトの学校を退職した。アメリカでは、のんびりと暮そうと思っていたのに、それは許されないようだ。
闘いは、始まった。
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posted by エジプト日誌 at 23:17|
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